放射光X線による物質の電子構造の解明に基づく構造物性の研究
主なテーマ
- 強相関物質、ナノマテリアル、分子性結晶などの特異な物性の構造研究
- 遺伝的アルゴリズムを用いた未知構造決定手法の開発
- 製薬・蛋白質結晶の精密構造解析
- 新機能材料研究のための新しいX線回折装置の開発
研究室と研究紹介
現代社会におけるテクノロジーの多くは、多様な機能をもつ基礎材料に支えられています。
未来に向けて持続可能な社会の発展を支えるためには、物質の機能のより効率的な利用や新機能の創出が必要です。こうした社会的要請に対して、
我々は物質の構造や機能を量子力学的に理解し新しい機能性物質のデザインを可能とする「構造物性研究」の立場から研究を行っています。
物性発現を担う電子状態の観測を通して、軌道とスピンの織り成すエキゾチックな基礎物性物理への新提案や次世代照明を担う新規蛍光体の開発まで、
その研究対象は基礎研究から応用的な要素の強いものまで多岐に渡っています。
超伝導体の多様な結晶構造に隠れた興味深い現象の解明が応用的な発展にどのように繋がるのか、フラーレン分子に閉じ込めたイオンが外界と
どのような情報のやり取りを行うのかなど、物性物理学に興味は尽きません。我々の目指す精密構造物性研究を実現するための切り札は、
夢の光と呼ばれる 放射光X線であり、世界最高性能を誇る大型放射光施設SPring-8やKEK PF/PF-ARにおける質の高いデータを用いています。
世界で我々にしかできない最先端研究を支えるための実験手法やデータの高精度解析のアルゴリズム、ソフトウェアの開発も合わせて行っています。
新聞等報道